山に囲まれているから水が豊富?
大きな国道ではなく、道路の脇を入っていった山道を散歩していると上の写真のような山水が垂れ流しのポイントをよく見かける。
「わぁ四万十のこのあたりは水が豊富なんだなぁ」と思わせる風景だ。
同じ四国でも香川県では時に水不足に悩まされる土地だそうだが、山間地の多い高知は昔から水であまり困ったことはないそうである。(台風時などの増水被害はあるが)
川のあっちは山水。川のこっちは川の水。
なので「どこの田んぼも山水使い放題でいいねぇ~」なんて勝手に思っていたら、実はそうではないのである。田んぼによっては山を切り崩した土地に出来たモノもあるので、山水が来ないところもあるそうだ。
そういう田んぼはポンプで(電力を使って!)川の水を引かなければならない。こっちの田んぼは山水だが、川の向こうの田んぼは川水という場合もあるのだ。
地元農家の方は「谷水(山の水)のほうがやっぱり良い香りのする米ができる」と言っていた。谷水でなけりゃ米は育てん!ではなく、農地の少ない山間地では有効に土地を使い工夫して生きていかなければならないのだ。
「高知=水オオイ 四万十=米ウマイ」
大枠でモノを見ると簡単でわかりやすい。しかしそこに暮らす方々の話を聞いているとクローズアップした生きた情報が飛びこんでくる。
そんな話を聞くと、同じ道を歩いていてもまた景色が変わって見えてくるのである。