会員紙RIVER掲載、四万十流域で見つけたオモシロイものやオドロイタ場所などを紹介するコーナー「しまんとミッケ」。
今回はWeb特別版をお送りします。
やまのうえのパン屋「シェ・ムア」
四万十川の源流の一つ「梼原川」を辿って山に登っていく途中にログハウスのお店がある。
「こんなところにパン屋がある!」と、山奥の住民にも旅人にもありがたい。
「パン屋で食べていけるかわからないが、自分の出来ることでこの土地に貢献してみたい」
ご主人の木下さんは十五年前にUターンし地元であるここ松原にお店を開いた。
ご主人の作り出すバケットは本場フランスで修行をしていた経験もあり本格的だ。
しかしそのバケットたちはひっそりとした棚から店内を見守る。
「地元の方に喜んでもらわなければ意味がない」という想いで店に立つ木下さん。
メインの棚にはお年寄りも喜ぶアンパンやお昼時に助かるピザトースト、サンドウィッチなどが並ぶ。
店名のシェ・ムアはフランス語で「我が家」。
午前3時から起きて丁寧にパンを作るご主人。
奥さまによる季節に応じた店内の飾りつけや、にっこり笑顔が似合う娘さんの販売。
なるほど、我が家に帰ってきたかのような安心感はここから生まれるのか。
山の上のパン屋さんは地元の方にも観光客にも愛される。